プロジェクト
「すきとく市」

生産者が儲ける仕組みづくりで
地域を元気に!
地産地消の取り組み
「すきとく市」

  • 小出 直史

    1996年 入社

    すきとく市部
    部長

  • 佐藤 丞

    2005年 入社

    すきとく市部
    マネージャー

※肩書き・配属先は取材当時のものです

「すきとく市」とはどのような取り組みですか?

小出
生産者さんが、生産した野菜や果物を自分でパッキングし、自分で値段を付けて、それをキョーエイ店舗にて販売するインショップ形式の産直市、それが「すきとく市」です。
佐藤
立ち上げ当初、私は店舗にいてすきとく市の担当ではなかったのですが、売場の一部で産直品を販売する取り組みは斬新だなと感じていました。県内では他にはどこも取り組んでなかった試みでした。

キョーエイの「すきとく市」が生まれた背景を教えてください。

小出
すきとく市は2007年、5人の生産者さんにより1店舗の小さな区画からスタートしました。
すきとく市の立上げには徳島県全体の問題が大きく関係しています。長期的な人口減少や高齢化、地域の過疎化により地場産業の衰退が顕著になっています。
関西の台所として、豊かな農産物に恵まれている徳島の第1次産業も生産者の高齢化、後継者不在による廃業、耕作放棄地増大が大きな問題になっています。
キョーエイは創業以来「市民生活を守る砦となれ」という社是を大切にしてきました。今は亡き会長が、地域のために何かできることはないか、と考え抜く中で、キョーエイが新たな流通網を作り儲かる農業を実現していくという強い信念によってすきとく市ははじまりました。
当初は「地産地消」の取組みだったことが、今では県外まで、つまり「地産他消」にまで広がっているのがユニークなところです。
佐藤
生産者さんには販路の拡大や収入の安定化を、お買い物に来てくださるお客様には安全安心で新鮮な野菜を、店舗には競合との差別化や新たな顧客の獲得をと、関係する全員がまんべんなく恩恵を受けられることが大切なポイントです。つまり、すきとく市とは、「三方よし」の考え方に基づいた事業でもあります。
小出
キョーエイの「好き、とくしま、大好き」というキャッチフレーズをご存知ですか?
実は、それを短縮したのが「すきとく市」の由来なんですよ。

「すきとく市」で苦労したことを教えてください。

小出
いまでこそ口コミで参加してくださる生産者さんが増えましたが、最初は5人からのスタートでしたので、生産者を増やしていくことに苦労しました。すきとく市を販売する店舗が増えるとともに、少しずつ生産者さんも増えていくのですが、最初の頃は鮮度や品質が悪い野菜を平気で出すような方もいました。売場で鮮度の悪い商品を見つけては直接生産者さんに改善のお願いをして、をもぐら叩きのように繰り返しながら、諦めずに年月をかけてレベルを上げていきました。いまでもたまに悪い商品が並ぶこともありますが、全体的には鮮度や品質ははるかに良くなったと思います。
佐藤
すきとく市は生産者さんが直接お店に納品するか、集荷場に納品するか選ぶことができます。集荷場に納品後、トラックが集荷することで多くの店舗に供給できる仕組みですが、現在徳島県内に9箇所の集荷場があります。当然初期の頃は集荷場もありませんでしたので、各地域に作っていくことも苦労したことの一つです。弊社だけで全ての集荷場を運営するのは現実的に難しかったため、生産者が加盟している団体にも運営をお願いしています。
いまでは、集荷場自体が生産者さんの情報交換の場にもなっており、集荷場内で商品の品質チェックも行われ、品質の向上にも貢献してくれています。
小出
一方で、生産者さんによりたくさんの商品を出荷してもらうことは、常に課題になります。
佐藤
売れるからもっと商品が欲しいというのが正直な希望なのですが、もちろんそんな簡単にはいかないですよね。
生産者さんの自由がすきとく市の根底にあります。一方で商品をお客様は待ってくれています。
生産者さんと積極的にコミュニケーションを取っていくことで信頼していただき、協力していただけるように心掛けています。
小出
また、生産者さんの売上アップに貢献できるように、参考売価など本当に必要な情報を提供することも行っています。他には生産者自身が、すきとく市全体の中でどれくらいの販売量になっているのかランキング形式でわかる機能もあり、楽しみながら出荷いただけるように日々工夫を続けています。

これからの「すきとく市」について

小出
現在は、登録生産者は 約2000名、徳島県内 28店舗、関西では125店舗にてすきとく市を展開しています。
これからも販路拡大をさらに進めていきたいと考えています。
現在の関西での取扱は兵庫・大阪・京都が中心ですが、いずれ奈良・滋賀・和歌山と関西全域ですきとく市の商品を展開していきたいです。
また、2022年より、販路拡大、生産者獲得とすきとく市のブランド向上のために「すきとく市部」に格上げとなりました。
徳島は農業人口が多いしまだまだ知ってもらえていないと感じていますのでできることはたくさんあるなと感じてます。
佐藤
すきとく市の生産者さんには20-40歳台が多くいます。高齢化、人口減が続く中で、若い農業従事者の農業を続ける選択肢になれればと思っています。すきとく市ならできるよ、と収入の底上げに繋げられればと思います。
生産者さん農家さんの選択肢になることでひいては徳島の一次産業の発展に繋げて行ければと。
すきとく市の活動や取組みが、徳島がもっと元気になるきっかけとなれるように工夫していきたいです。
小出
私たちはすきとく市の事業を通して、徳島の一次産業の問題解決に貢献したいと本気で思っています。まだまだ道半ばですし、発展の余地しかないと感じています。
これからも生産者さん達と一緒になって、キョーエイの顔としてがんばっていきたいですね。
キョーエイロゴ

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